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挑発繰り返しの果てに。。。北朝鮮危機の構図 (追記あり [Argentina 2017]

鞘当てが、本気に繋がる子供の遊びか!?
これまでは安倍晋三がどうしても戦争をしてみたいと言っても、後のことを考えたらとてもそんな混乱を処理する能力なんぞ何処の国にもないので、押しとどめられてきたものを、トランプになってタガが外れるのか?

歴史を遡れば、挑発の罪は北以上に我々の側にある。或いは所詮、鶏と卵だ。
追い詰めるだけ追い詰めておいて、反撃するなというのもおかしな理屈だし、挑発に乗るのもバカげた話だ。

戦争=空爆による日本本土の危険度もさることながら、北朝鮮の崩壊後の未曾有の混乱はどの国家にも対処しきれないものとなる。
以前にも書いたように、韓国はどんなに併合を望んでもそれだけの経済的余地は持ち合わせていないし、中国が併合を望めば、新たな火種となるしかない。ロシアが国境の安全性を理由に一部を併合支配する可能性も決して薄くない。

考えてみれば分かることだが、もし韓国が米国(そして日本もだ)と組んで北朝鮮の大部分を併合しようと図り、中国とロシア三竦みで国境紛争を抱え込むことになったら、その紛争は第三世界諸国の国境紛争とは大幅に様相を異にするだろう。ロシアと中国が手を組めば、米国に成す術はないとみるべきだ。韓国がそれで納得するはずがない。新たな国境線はピョンヤンを巡る新たなベルリンの壁を生み出すかも知れない。
中露に残された地域ではゲリラ活動が活発化し、スパイ合戦が繰り広げられるかも知れないし、韓国国内では旧北残党が中露の支援を得てゲリラ活動を繰り広げるかも知れない。いずれにせよ、平和的解決は訪れそうにない。それは半ば恒久的な紛争となる。

上に書いたように、いざ北朝鮮を巡る戦争が始まれば、米韓合同軍に収まらないのは言うまでもないことだ。北朝鮮危機は日本の再軍備を一日にして成し遂げるだろうし、日本は専守攻防などという範囲を越えて日米安保条約により韓国と共に北朝鮮攻撃に加わることになる。安倍晋三を旗頭にそれに乗り遅れることをよしとする連中はいない。いざとなれば民主党を含む大半の野党もまた直ちに非常事態宣言、再軍備に諸手を挙げて賛成するのは確実だ。

日本に押し寄せる難民問題もこれまでとは比較にならないものとなるだろうし、寧ろゲリラ化しかねないごく一部の北残党勢力は韓国や中国本土より日本でこそ活動しやすいかも知れない。そうして日本国内では韓国人=朝鮮人に対する差別行為、迫害行為が勢いを増し、それに反発する韓国人=北朝鮮人勢力が反撃を過激化させ、ゲリラ活動へと繋がってゆくのを避ける手立てはない。
それに伴って、国内ではまた共産党並びにシンパを銃後の敵と見做したり、反戦活動家たちをも敵性国民と見做すような事態が起こり得る。非常事態宣言を基に言論の自由は封殺され、消費は一挙に自粛を求められる。それは北朝鮮の崩壊後も国内ゲリラ活動を理由にして何年も何年も続けられるのだ。 
この結果は決して一過性のものではないということにも人々は気づいてはいない。北朝鮮が崩壊したらすべては元通り、或いは今にも況して安全で快適な生活が戻って来ると夢想しているとしたら、それは本当にバカげた現実を知らない妄想でしかない。

さらに一旦、兵力を行使し再軍備を実現させた日本はアジアにとって本物の脅威とされるだろう。

米国の後ろ盾を嵩に着て、軍事国家となる日本が、韓国や中露に対してどんな態度を取るか、安倍晋三がどんな態度を見せるかという想像したくもない結末を迎えるだろう。日本政府は韓国政府に対し、北朝鮮攻撃に参加した恩を着せかねない。(明らかなWスタンダードだ)

もちろん、すべての経済的負担は国民に押し寄せる。それが社会保障の徹底した削減に言い訳を与える。
さらにアジア地域全体の不安定化は経済を逼迫する。。。なにひとつ得るところなく、だ。
そう、この戦争で日本が得るところは何一つないという現実を誰も認めようとしない。

日本が得ることは何ひとつ存在しないのだ。
挑発を繰り返した挙句に、存在もしなかった危機を現実に創り上げてきたのはひとえに米国の思惑なのだ。 

窮鼠猫を噛む。。。トランプのバカげた圧力とそれに気を良くした安倍晋三の放言がそういう事態を招かない保証はどこにもない。
ふたりともヒーロー映画の世界を現実と混同し、起こり得る問題についてはご都合主義のハリウッド映画ヨロシク想像力を欠く戯け者たちだからだ。
そしてメンツに異常なこだわりを見せる幼稚性も共通している。。。


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<米軍>「先制攻撃の準備」 北朝鮮核実験強行なら 米報道 毎日新聞 4/14
 【ワシントン高本耕太】

米NBCテレビは13日、複数の米情報当局者の話として、北朝鮮が6回目の核実験を強行しようとした場合、米軍が通常兵器による「先制攻撃」を行う準備に入ったと報じた。巡航ミサイル「トマホーク」を発射できる駆逐艦が近海に展開し、米領グアムの基地で重爆撃機も出撃態勢を整えているという。
 NBCによると、米海軍は北朝鮮近海に駆逐艦2隻を展開。うち1隻は北朝鮮の核実験施設がある北東部・豊渓里(プンゲリ)から約480キロの距離に配置されている。また米軍は今月8日、空母「カール・ビンソン」を中心とする空母打撃群を朝鮮半島近海に航行させていると発表した。
 トランプ米大統領は核・ミサイル開発を繰り返す北朝鮮への圧力強化を巡り、中国の協力を強く求めている。一方で、13日にはツイッターに「もし中国が北朝鮮を対処できなければ、米国が行う」と投稿し、単独行動も辞さない考えを示した。
 
---------------追記-------------------------
 
北朝鮮に「最大限の圧力」=トランプ政権、体制転換求めず―米紙  時事通信 4/15
 
 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は14日、トランプ政権が北朝鮮政策について、体制転換を目指すのではなく、核・ミサイル開発を放棄させるために「最大限の圧力」をかける方針を決めたと報じた。
 2カ月にわたる包括的な政策見直しを終え、国家安全保障会議(NSC)で今月承認されたという。
 新政策は、北朝鮮を核計画放棄の交渉に復帰させるために制裁や外交的手段を用いるという。核実験や違法な行動の停止だけでなく、朝鮮半島の「非核化」を目標にする。また、北朝鮮と取引のある中国企業を標的にした制裁も準備するが、「まず中国が自発的に北朝鮮に影響力を行使する機会を与える」という。  
 
 冒頭に書いたように、"後のことを考えたらとてもそんな混乱を処理する能力なんぞ何処の国にもないので、押しとどめられてきたものを"という構図が露呈した。
さすがにペンタゴンはトランプのバカげた発言を見逃せず、トランプに北朝鮮崩壊後のシナリオがどうなるかを説明してみせたということだろう。北朝鮮が崩壊してしまえば、米国にとってもとんでもないシナリオしか待ち受けていないことをトランプも理解せざるを得なかった訳だ。もちろん、ロジックはトランプ流に中国に対して尊大な態度で問題を押しつけるという愚行=厚顔無恥な話ではあるけれど。

だがたとえトランプが理解しても、安倍晋三と金正恩は理解しないだろうことも確実なのだ。。。
誰も彼らに説明しないし、できないからだ。

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